リスクマネジメント 第3回|機密文書(廃棄/処理)なら抹消仕事人

リスクマネジメント 第3回

東日本大震災に学ぶリスクマネジメント

【第3回】 停電対策と従業員管理の考え方 
 
停電には、電力使用量が供給量を越えた場合に発生する大停電(ブラックアウト)や地震・落雷・水害等による発電・送電施設の損傷による停電、そして電力会社の「計画停電」による人為的な停電などがあります。

停電が発生すると電力を使用する全ての機器が作動しなくなるので、交通インフラ(鉄道)や通信インフラ(有線・無線通信等)が機能しなくなります。そのような状況において従業員の安全を確保し、避難・帰宅または会社への待機を促し、かつ事業継続に対する被害を最小限に留める取り組みが必要です。

まず、停電により従業員や事業拠点との連絡が取れなくなるわけですが、このような事態が発生する前に停電に至るプロセスやそのリスクを周知し、従業員一人一人の自衛を求め、従業員およびその家族の安全を確保することを周知徹底しなければなりません。

これは労働安全衛生法の第23条~27条により求められています。

また実際の対策として、深夜や早朝に災害及び停電が発生した場合の出勤や待機の基準、業務時間内での被災に伴う行動基準の策定、連絡を取る手段や経路の準備などを行っておく必要があるでしょう。そして可能な限り緊急連絡を取り合うことができるように連絡経路を複線化し、災害伝言版やWEBサービス等を活用し、自社の稼働状況や被災状況を素早く収集できる体制を構築しておくことも必要です。

荒川先生

【執筆者プロフィール】

株式会社ENNA
代表取締役 荒川大

企業組織におけるリスクマネジメントおよび社内規程整備に関するアドバイザリーを提供。上場企業子会社や上場準備企業などの顧問歴任。2007年より人事リスク対策、2009年よりパンデミック対策、2011年は地震停電に基づくBCP策定アドバイザリーを提供中


本件コラムは当社が毎月1回発行している会員向け情報紙「わくわく仕事人通信」に掲載されたものです。このコーナーでは、過去に掲載されたコラムの中から、情報セキュリティやリスクマネジメント、機密文書管理等に関連するコラムを厳選してお届けいたします。